唾液のはたらき|ブログ|江東区木場駅の歯科医院 – こうとうデンタルオフィス木場

ブログ

唾液のはたらき

Pocket

こんにちは。東京都江東区木場(門前仲町・東陽町の深川エリア)の歯医者、こうとうデンタルオフィス木場でございます。

虫歯や歯周病などを語るうえでも切り離すことのできない「唾液」。“ツバ”などと呼ばれ疎まれてることのほうが多いですが、じつは物凄い能力を持っているんです。唾液なしに口腔内の健康はありえません。今回は、知っているようで知らない唾液の基本知識と働きを解説していきます😊

 

唾液の主な働き

唾液は多くの生理作用を有しています。

①洗浄作用;食べ物の残りかすを洗浄する

②抗菌作用;病原微生物の感染を抑制する。

③緩衝作用;口腔内のpHを一定に保ち歯と口腔粘膜を保護する。

④保護作用;歯と粘膜に被膜を形成する。

⑤溶解作用;味覚を促進させる。

⑥円滑作用;発音を円滑にする。

⑦消化作用;でんぷんをマルトースに分解

唾液の分泌量が低下すると、①②③が失われるため、虫歯のリスクが増大します。

 

唾液はどこからできているのか

唾液は唾液腺という臓器が作ります。約9割の唾液を出す大唾液腺は耳下腺顎下腺舌下腺の3つです。唾液腺が3つあるのは役割が違うからで、耳下腺はサラサラ唾液(漿液唾液)舌下腺はネバネバ唾液(粘液性唾液)、顎下腺は両方を分泌します。サラサラ唾液は水分が多い唾液であるため、消化の促進を促したり、細菌や食べ物を洗い流したり、食べ物を胃に運んだりします。ネバネバ唾液はたんぱく質の多い唾液であるため、私たちの身を守るためにさまざまな働きをします。唾液の分泌には自律神経が関係しており、交感神経が優位なとき(心と体が興奮モードのとき)にはネバネバ唾液副交感神経が優位なとき(心と体がお休みモードなとき)にはサラサラ唾液が分泌され混合液体としてお口の中を潤しています。

 

食べ物を飲み込めるのは唾液のおかげ

硬いものをバリバリと噛み砕き、咀嚼してもまったく問題がないのは唾液の水分で粘膜が濡れているからです。例えば、ぱさぱさするクッキーが、ただ砕いた粉状のままだったら飲み込みにくいですよね。喉に張り付いてしまうでしょう。これも唾液中の水分がクッキーを泥状にして飲みやすくしてくれているのです。

 

お口の中が掃除されるのも唾液のおかげ

お口の中を洗い流す作用のことを自浄作用(洗浄作用)と言います。自浄作用は唾液を飲み込むときに働きます。嚥下(お口の中の食べ物を胃に飲み流すこと)をすると、キレイな唾液がまた分泌され、汚れた唾液は食道に飲み込まれます。人間はだいだい1分間に2回のペースで唾液を飲み込んでいるので、毎日相当数の洗浄が行われていることになります。

朝、お口の中が粘つくことがありますよね。これは夜中に唾液が大幅に減り、唾液の量が激減した結果、自浄作用が停滞し、細菌が増えてお口が汚れた証拠なんです。

 

味を感じられるのも唾液のおかげ

舌の表面がザラザラしているのは舌乳頭(ぜつにゅうとう)と呼ばれる突起があるからです。舌乳頭は4種類あり、舌上部には全体を覆うように糸上乳頭(しじょうにゅうとう)、ところどころに茸状乳頭(じじょうにゅうとう)があります。舌の脇には葉状乳頭が、糸状乳頭を除く3つの乳頭には味蕾(みらい)という器官がありここで味を感じます。しかし、味蕾に食べ物が触れただけでは味は感じません。味物質が唾液に溶けて初めて味蕾に運ばれるのです。つまり、水溶性のものしか味は感じません。スプーンや箸はもちろん水溶性ではないので、味はしません。味蕾の周りにはいつも唾液が分泌されており、水に溶けた物質をすぐ洗い流します。「食べることは生きること」と言われていますが、腐敗しているような危険なものを食べないよう、唾液が次々と味物質を洗い流すことで、新しく口に入ったものが安全か、そうでないかを判断することができているのです。

 

ご紹介してきた通り、“水分”としてさまざまな役割を担う唾液。どうしても、「汚いもの」というイメージを持たれやすいかと思います。ですがこの機会に、唾液の“水分”としての凄い働きについて理解を深めていただけるきかっけとなれば幸いです😊

 

最後までお読みいただきありがとうございました。良い一日をお過ごしください♪

 

一般歯科、審美歯科、ホワイトニング、虫歯治療、根幹治療、痛みの少ない治療、抜歯、予防歯科、小児歯科、歯周病治療、かぶせ物