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こんにちは。こうとうデンタルオフィス木場の保育士、酒井梨乃です。絶対に防ぎたい、こどもの食事中の窒息事故が今回のテーマです。高齢者の方にも同じことが言えますので、ぜひご覧ください。
<窒息事故を防ぐために>
大人がそばにいるだけでは防ぎきれない、窒息事故。気を付けるべきポイントがいくつかありますのでご紹介します。
まず先に、のどに詰まりやすい食べ物ランキングはこちら。(高齢者など大人含む)
食品 | 重症以上 | 死亡 | |
---|---|---|---|
1位 | 餅 | 54.7% | 19 |
2位 | ご飯 | 29.6% | 14 |
3位 | 飴 | 1.2% | 0 |
4位 | パン | 33.2% | 12 |
5位 | 寿司 | 44.7% | 6 |
6位 | お粥 | 28.1% | 1 |
7位 | リンゴ | 5.3% | 1 |
8位 | 団子(みたらし団子) | 45.5% | 2 |
9位 | バナナ | 32.5% | 1 |
こんにゃくゼリーもよくニュースで見る窒息を起こす食品の一つですね。ブドウ、しらたき、タコ、カステラ、里芋など、弾力があり嚙み切りづらい食品は全体的に注意が必要です。
お粥など一見は問題なさそうな食品でも、驚いた拍子で器官に詰まり、そのまま窒息してしまうこともあります。
一口で食べられそうな大きさであっても、パンやクッキーなど唾液や飲み物などの水分を含むと膨張するものもあります。適度に小さくして与えるのが無難です。
必ず守りたいのは以下の4点。
■適度に小さくして与える。
■食事中に驚かせない。
■こまめに飲み物で胃に流す。食事の最後は必ず飲み物を飲ませる。
■口の中に食べ物が残っている状態で、遊びに入らせない。
私は保育園での給食の際、最後に必ずお口を開けてもらって、食べ物が残っていないか確認しています。たまに、上の顎にぺったりくっついていたりします。そのまま遊びに入るのは大変危険です。
「ごちそうさまでした。じゃあ最後、あーんして見せて。」と毎回いうと、子供から進んで見せてくれるようになりますよ。
食品のほかに気を付けたいのがおもちゃですね。最近よく耳にするようになってきたチャイルドマウスという指標。直径39mm以下は子供が呑み込めてしまうとされており、トイレットペーパーの芯が38mmなので、わかりやすい目安かと思います。39mm以下のおもちゃ、意外と身近にあるので注意しましょう。
<詰まってしまったら>
のどに何かをつまらせた場合に最も問題となるのは、呼吸ができなくなることです。通常、呼吸が止まると1分程度で意識障害がおこり、5分以上続くと救命の可能性が25%以下になるといわれています。したがって、つまったものを速やかに取り除くことが必要です。
① 呼吸の状態をよく見る
つまったものが小さく、呼吸ができていれば無理に取り除かず、すぐに病院に連れて行きましょう。呼吸をしていない場合は、すぐに救急車を呼んでください。
つまったものが見えるときは、掻き出すことも可能ですが、奥へ押し込んでしまわないように注意してください。このときに、指を噛まれてしまうことがあるので、指に布を巻いたり、割り箸を利用するなどの工夫が必要です。
②咳をさせてみる
意識がある場合は、咳を促してください。
③ 背中をたたく(背部叩打法)
咳ができない場合や咳をしても取り除けない場合は、病人を介護者の利き手側が足になるように横向きに寝かせ、病人の腹部側で立ち膝になり、体を支えながら、肩甲骨の間を手の付け根で4~5回力強く早く連続して叩いてください。
④ 腹部突き上げ法(救急法の受講をお勧めします)
それでもだめなら、座らせた病人の後ろに立ち、両脇から腕をくぐらせて、片手をグーにしてみぞおちのやや下に当て、もう一方の手をパーにしてその上にかぶせて自分の方に素早く引き上げてください(下図参照)。
掃除機で吸い取る方法もありますが、吸引力が強く気道(肺)を傷つける場合があります。
(参照:日本医師会ホームページ、千葉県ホームページ)
最後までお読みいただきありがとうございました。
良い一日をお過ごしください♪